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Google MapsのStreet View機能にプライバシー侵害を懸念する声
By リザ サンチェス | 2007年 6月 5日
『Google Maps』でStreet View機能の提供が始まってから、まだ1週間に満たないが、早くもインターネット上の匿名性とプライバシーの権利に対する懸念と恐れの声が上がっている。Street View機能が表示する路上撮影デジタル画像に、恥ずかしい場面や、人に見られたくない場面が写っているというものだ。
たとえば、サンフランシスコの街角で鼻の穴をほじる男性、スタンフォード大学構内でビキニ姿を晒して日光浴をするカップル、妊娠中絶を行う病院の周りで中絶反対を訴えるグループといった姿が写っているほか、中には男性がストリップ劇場やアダルト専門書店に出入りしている様子を見ることができる場所さえある。
インターネット上の人権擁護活動団体Electronic Frontier Foundationで、スタッフ弁護士を務めるKevin Bankston氏は、「誰でも日常生活の行動には、一定レベルの匿名性を期待する」と語った。
インターネットによって画像や映像のやり取りが簡単になり、その結果、表現の自由の権利と個人のプライバシーの権利の境目が曖昧になっているため、これらは差し迫った問題だと専門家たちは指摘する。
「大切なのは、現実と知覚のバランスを取ることで、この場合、知覚の方が現実よりも大きな不安を呼んでいると思う」と、政策集団People For Internet Responsibilityの共同設立者Lauren Weinstein氏は語った。
しかしながら、Street View機能が表示する多くの画像は、公共の場所で撮影したもので、表面的に見る限りGoogleは不安材料がある様子を見せず、同社最新の革新的なマッピング技術の拡大路線を継続していく。
Google MapsのStreet View機能は、地上で撮影した解像度の高い画像を用い、全方位の実景を表示できるのが特徴だ。現時点では、サンフランシスコのベイエリア、ニューヨーク、ラスベガス、デンバー、マイアミでStreet Viewが機能する。Googleは同機能の有効範囲を、米国内の他の都市や米国外にも広げていく計画だ。
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