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GoogleとYahoo!、明暗分かれる2007年のオンライン広告売上予測
By ミニック リベラ | 2007年 7月 18日
市場調査会社のeMarketerが7月17日(米国時間)、GoogleおよびYahoo!の米国市場全体における最新のオンライン広告費推計額を発表した。17日の週には、両社の2007年第2四半期決算発表が予定されている。
米国における2007年のオンライン広告売上は217億ドルと推計されるが、そのうち27.4%をGoogleが占め、同社のオンライン広告売上は59億ドルに達するとeMarketerは予測する。しかし、Googleが売上を伸ばす一方でYahoo!の広告売上は減少し、2005年には19.4%だった市場シェアは16.3%にまで落ち込むことが予想される。
米国内におけるオンライン広告売上の伸び率は、両社ともに2004年を境に鈍化してきたが、それでもGoogleは2007年、広告売上を45%増加させるとeMarketerは予測する。一方、Yahoo!は2006年と同等の成長率さえ実現困難な状況で、2007年における同社の伸び率は18%にとどまる見込みだ。米国内全体では2007年、インターネット広告売上は29%近く増加すると予測される。
Yahoo!が市場牽引力を失ったのは、有料検索分野での競争激化および同社の広告プラットフォーム「Panama」の遅れが原因だ。その一方で、ディスプレイ広告の売上は安定している。とは言え、新興勢力のMySpaceやFacebookが強力なライバルに成長してきたこともあり、Yahoo!には多くの課題が山積している。
「現段階では、ますます先行きの不透明な有料検索広告の市場を追い続けるのか、それともブランド広告主向けのビデオ広告やディスプレイ広告分野により特化していくのかが、Yahoo!にとっての重要な選択だと言える。一方のGoogleは、広告売上でめざましい成長を遂げているが、テキストリンクに偏りすぎているという点で今なおバランスを欠いている。Googleにとっては、同社ネットワークのビデオ広告やディスプレイ広告に出稿してくれる広告主を増やすことが、今年の最大の課題の1つだろう」とeMarketerの上級アナリストDavid Hallerman氏は述べている。
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