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調査結果:テレビは主要メディアとしての地位を失いつつある
By デニス ボーチャンド | 2007年 8月 24日
IBMが先ごろ実施した消費者のデジタルメディアと娯楽習慣に関するオンライン調査から、視聴者は以前よりも自分自身を制御できており、売り込みメッセージのフィルタリングに関する知識が増えていることが明らかになった。
今回の国際調査の結果から、個人的な目的でのインターネットの利用時間とテレビの視聴時間が同程度であることが浮き彫りになった。回答した消費者のうち、19%が個人的な目的で1日6時間以上インターネットを利用しているのに対し、1日6時間以上テレビを観ているという人は9%にとどまる。66%が1日1〜4時間テレビを視聴すると回答し、60%が個人的な目的で1日1〜4時間インターネットを利用すると回答している。
消費者は、携帯電話ならびにインターネットを利用した娯楽については、1つのサイトで各種のコンテンツが楽しめ、しかも信頼性が高いこと、知人の評価が高いこと、そしてコミュニティー機能があることを求めている。PCや携帯電話で利用できる対話型のコンテンツやツールを使って、消費者は注意の対象やコンテンツ、創造性を制御しようと争っている。マーケター間で当然格差はあるが、広告売上は消費者の利用習慣に左右されると思われる。
IBM Global Business Servicesのコミュニケーション部門担当マネージング・パートナーであるBill Battino氏は次のように指摘する。「消費者は、コンテンツを有線と無線の両方で利用したいと思っていることがわかる。調査の対象となった各国の消費者の回答を平均すると、81%がPC向けビデオをすでに観ているか観たいと考えており、また42%が携帯電話向けビデオをすでに観ているか観たいと考えていると回答している。個人やコミュニティーの力が強くなっていることを考えると、メディア企業やエンタテインメント企業は、同意を得た上での広告提供や関連する消費者主導の評価サービスにもっと習熟する必要がある」
市場規模は従来のメディアと比べてまだ小さいが、消費者によるデジタル音楽やビデオなどの娯楽サービスの利用は着実に増えていることから、もはや家族全員が単一のコンテンツを楽しむような状況にはなく、コンテンツの供給業者やマーケターは家族ひとりひとりのニーズに応じる必要があることがわかる。回答者の23%は携帯向け音楽サービス(「iTunes」など)を利用しており、7%は携帯電話向けビデオコンテンツを利用していると回答している。また、11%はPC向け音楽サービスを利用し、18%はオンラインで新聞を購読していると回答している。
IBM Institute for Business Valueが、米国、英国、ドイツ、日本、オーストラリアの2400世帯以上を対象に実施した今回の調査では、新しいマルチメディア機器やメディアの世界的な利用状況とPCや携帯電話、携帯用メディアプレーヤーでの娯楽コンテンツの利用などについて調査が行なわれた。
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